2023 SUPER ROUND RALLY vol.1

夏の風物詩、グルッポRSスーパーラウンドラリー、今年は6月初旬に5泊6日の日程で開催された。

ラリー開催35年の歴史の中で最長のスケジュールで行われた今回、途中参加離脱を含めて20名が参加。

競技スタート前日は季節外れの台風が接近し大荒れの1日となったが、予報によれば次第に回復していくとの事、通常のツーリングでは味わえない天気の変化もまた、ラリーの風情。

私は午前1時半にトランポからバイクを降ろして、雨降る中目的地へ向けてスタートした。

もう16回目の参加となるが、毎回感じるこの緊張感は格別な物である。そして今回ラリーを共にする相棒は「ドカティマーク3」

昨年末に譲っていただいたマーク3は走行距離が約2000キロ足らずの個体で、入手後1000キロ程乗ってマイナートラブルのうみ出しを行った。

最初に乗っていたマーク3を手放してから長い月日が流れ、バイクの乗り方が少しわかってきたころにまたマーク3が欲しいなぁと思うようになった。ドカのシングルってなんだかんだ言っても、シルバーショットガンやイエローデスモのあのスタイルだったり乗った時のポジションで、僕だってどっちか1台って言ったらイエローデスモ選ぶけど、マーク3の乗り手を選ばないところ?クセがないところはラリー向きだよなぁなんて思うわけだ。

マーク3でいつかラリーに出たいなぁと思ってたのだけど、それが意外と早く実現した感じ。

午前3時半。スタート地点にほど近い宿に到着すると、前泊隊が眠い目をこすりながら慌ただしく出発の準備をしていた。まだ暗い時間の出発、雨具の装着はしんどいが、これから始まるラリーに皆期待が高まる。

 

準備が整った者からスタート地点へ向けて出発

 

午前4時、スタート地点となった道の駅。

この日の為に準備万端整った参加車両は、ラリーの開始を静かに待っていた。

 

今年は青いバイクの参加が多い

 

雨は小雨になり、予報通り天気が回復しつつあることをうかがわせる。雨のスタートはあまり記憶にないが、新調した雨具もテストが出来たことだし、4月のラウンドで雨の中を走っておいて良かった。いつもより2か月早い開催のおかげで、じめじめしてはいたが雨具の中が蒸れて不快な感じはほとんどなかったように思う。

午前4時ミーティングが行われ、自己紹介や競技方法の再確認、トラブル発生時の対応について説明が行われる。

 

 

初日1区目はテッチャンのGBとDUCATI マッハ1。GBはカスタムペイントで雰囲気がガラリと変化している。

「あっちに向かって走っていくんだよね?」

「いや、こっちだよ」

スタート前から既にだまし合いが始まる。

午前4時15分、先行オフィシャルがスタートして、第36回ラリーが始まった。

オフィシャルスタート後10分でリアオフィシャル含めて全員がスタート可能となるなど、今年も一部ルールの改定が行われた。さらに先行オフィシャルの走行タイムが、実際の走行タイムよりも5分早く設定されているため、各競技者思い思いの調整タイムを設定した。

もちろん0設定もありだが、私はバイクに負担をかけずゆっくり走ろうと思ったので到着時に3分早くなる調整を行った。この調整が吉と出るか凶と出るか何とも言えないところだが、ドカオーナーの先輩方には「450でゆっくり走ると調子悪くなるぞ!」と脅かされていたのでやや不安だ、、、。

さてスタートから雨の中を走る事約77㎞、ラリー中唯一朝日を拝みながら走る事が出来る区間、今回は残念ながらお預けとなった。

 

1区ポイントにて

 

今回参加のバイクで最も新しいバイク??「転ぶ気がしない!」最新のバイクは乗り手に安心感を与えてくれるのでしょうか?

2区先行オフィシャルは、歌さんと初参加Yさん

 

カワサキエストレヤとCBは果たしてどんな走りをするのでしょうか??

2区は約57㎞

私はこの区間で2度のミスコース。ナビ使用にもかかわらず広域農道への右折を一か所間違え、さらに工業団地手前の交差点直進するところを左折してしまい暫く迷走することに、、、。

自分で制作したナビデータが間違っていたのが原因で、目的地はあっているのでナビ通りに進めば良いのだが、疑心暗鬼となって軽くパニック状態。

一旦バイクを停めて現在地を確認し、確実にポイントに着けるよう冷静になることにした。そしてなんとか本隊に合流。

2区ポイントにて

スタートから降り続いた雨は漸くあがったが、向かう先にはまだ雨雲が、、、。

予報通りにはいかずなかなか雨具が手放せない状況。

 

エストレヤもすでに20年選手とか。

ここまで雨の中皆さん慎重に運転をしていた様子。3区辺りからボチボチ天気が回復しはじめ、徐々にペースが上がって参ります。そうなってくると怖いのが魔の初日、、、。通常のペースに戻った競技者たちを次から次へと魔の初日が襲います。

3区で先行オフィシャルの旅がらすさんが転倒。

スピードが出ていなかったとのことで、怪我はないようです。

 

バイクの方はというと、ブレーキレバーとチェンジペダルが破損したとのことで、トランポへ積載となりました。

怪我もなく幸いですが本人は、、、満面の笑顔です、、、。(←これから楽しみな磐梯我妻スカイラインだったのに入って3つ目くらいのコーナーだったし初日3区でこの先リタイヤだと思うと満面の苦笑いです(笑)旅がらS)

私がもし転倒したら、地獄にいるかのような気分でとても笑ってはいられませんが、、、流石旅がらすさん。一緒に走ると人から色々な事を学びますが、どんな時でも余裕が必要だという事を学ぶことになるのでした。

そして魔の初日はこの後も、次から次へと参加者に襲い掛かります。

先行オフィシャルを入れ替えて競技が再開するも、そこから30㎞先で今度はギラギラさんが転倒。

こちらも大事には至らず、ステップがグニャっといってしまいましたが他に大きなダメージは無いようでした。

転倒の仕方にもよりますが、比較的ステップはダメージを受けやすいところではあります。今後の為にステップ周りの部品をストックしておく必要を感じました。電装系のスペアって皆さん準備はしてくるのですけどね~。

雨具が~~

緩やかな右カーブでの事故

何が起きるかわからないのがラリーの面白いところでもあります。(人の不幸は、蜜の味だったりして??)

午前中4区間を終えて、スタートからの走行距離は約270㎞。

宮城県名取市「料亭浜や」にて昼食

仙台湾で取れる新鮮な海の幸を使った海鮮丼

ここは4年ぶりです。4年前私はCB50で参加、1区も走らずに終わった年で参加者に大迷惑をかけました、そしてトランポが2台になるきっかけを作った事案でもあります。

昔を思いながら海鮮丼を食べました、美味しかったです、前回は味わうどころじゃなかった、、、、。

旅がらすさんは、昼休憩で折れたレバーを交換。レバーのスペアをギラギラさんが持っていたそうで、ラッキーでした。レバーがどんな風に折れたのか見せてもらったのですが、、、。

なるほど~~~、なんというか、なかなか器用な?折れ方ですね、、、。

さらに曲がったステップを修正し、5区から競技に復活

 

嬉しそうです。昨年は走行できなかったので、今年の意気込みは相当なものです。

さて、午後になって雨具から完全に解放されると、今度は刺す様な日差しが容赦なく降り注ぎます。

 

CB125とジョージアさん。リアのカバンは防寒具が入っていたのでしょうか?

 

 

4区間を走り終えた私は午後からトランポ。初日は長丁場なので早々に体とバイクを休める作戦です。睡眠不足で猛烈に眠い以外何の問題もありません、ギラギラさんと一緒にトランポに乗ることになったので、しばし運転を変わってもらって休むことに。

 

そして始まった午後の競技区間5区で、今度はシルバーショットガンのTさんが転倒し初日から3台のドカがアクシデントに見舞われる波乱の展開となりました。

Tさんもスピードは出ていなかったとのことで、バイクも大きな損傷は無かったのですが、体のどこかを痛めた様子。

そして6区からじわじわ標高が上がり、秋田県と岩手県の県境付近6区のポイントとなった須川高原高原温泉前、気温は9度です。

気温が9度ということは走行時の体感温度はさらに低いことに、、、。

私は爆睡してしまいポイントに到着したときに目が覚めたのですが、あまりに寒さにビックリ。外では皆さんが寒い!寒い!と震えていました。

 

Tさんは5区の事故でキックができないほどの激痛のようです、、、。エンジンをかけてもらってそろりそろりとスタート。

トランポ内は暖房が付いておりましたので、競技者の皆さんは本当に寒かったことと思われます。

我々は県道342号走行の途中、2008年に発生した地震で崩落した祭畤大橋(まつるべおおはし)の震災遺構を見学するなどして本日の宿へ向かいました。

せっかくなのでラリー中なかなかできない観光を、、、。

 

2008年ということは東北地方太平洋沖地震の3年前ですか、度々大きな地震が起きていたんですね。展望台から崩落した祭畤大橋の全景を眺めることができます。そして展望台には遺構の一部が展示されていました。

 

 

 

7区間の走行を終えて本日の宿に到着です。初日はスタートから約465㎞の移動となりました。

雨の中スタート、気温差約20度になりますか?皆様大変お疲れさまでした。

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2023Super Round Rally Day1

vol.2へ続く