よくよく考えてみると、ドカのイベントにドカで参加するのって果たして何年ぶりだろう?
一時ドカを手放して、眠ったままの黄色いドカは手放さずにあるけれど、ドカに乗れない時期が続いた。
長い長いトンネルを抜けて、一昨年からドカが身近にある生活が戻ってきた。
今から20年前、30歳の時に見た映画「アメリ」でニノが颯爽とバイクに乗る姿にあこがれて、ヤフーオークションで中古のバイクを買ったのが、私のバイクライフの始まりである。
因みにニノが乗っていたのはモトべカンのモペッドだった。
その後原田宗徳の小説「黄色いドカと彼女の手」を読んで、黄色いドカの存在を知るわけだけど。
既にバイクの魅力に取りつかれていた私は、中免で乗れるドカをネットで見つけ、
当時湘南にあったテッズモーターサイクルへ車を飛ばした。
オイルの臭いがする倉庫で初めて目にした黄色いドカと、エンジンをかけてもらった時の衝撃は忘れられない。
私は先のことなど一切考えず、98万円の契約書に判を押した。
バイクの免許を取ったのはそれからだった。
50㏄から倍以上もある排気量へ、
結局私は、ドカ以外のバイクは教習所で乗ったCB400とあとは125㏄までの原付位しか知らない。
そういう人間もあまりいないだろうね。
今回のラリーでずっとSRに乗っていた方が、初めてドカに乗った時に受けた衝撃、
そして、スピードを出さなくても気分を高揚させてくれるバイクがないものかと、
たどりついたのがドカの単気筒だったという話を聞いて、
あぁ、僕はドカしか知らないけど、それで十分かもしれないなと思った。